べき子ちゃん

カウンセリングの学校に通っているとき、先生が「べき子ちゃん」と呼んでいるタイプの人について授業の中で話してくれました。名前の通り、何に対しても「〇〇するべきだ」「〇〇しないといけない」と考えてしまう思考パターンを持つ人のことです。

この話を聞いたとき「私はべき子ちゃんだ…」と改めて自覚してしまいました。
私自身、子どもの頃から「〇〇しないといけない」という考え方で来てしまっています。この考え方が染みついてしまって残念ながら現在進行中でもあります。

この考え方の良くないところは、自分の本当の気持ちを抑えたり、無意識のうちに捻じ曲げたりしてしまうこと、そして思考のクセになりやすいところです。
ずっと先のことを考えたり、周りのことを考えたりして「〇〇しないといけない」と考えてしまうので、今の自分の気持ちにスポットが当たりません。

そのクセがついてしまうと、常にギュッと力が入ってしまったり、不安が消えなかったり、いざ「これやりたいな」と思ったときでも「いやいや、本当にしてもいいのか?」とストップがかかってしまい、窮屈な現状から抜け出すことが難しくなります。

また、この考え方は自分を過信しているとも考えられます。自分がそれをしたら、未来や周りが良い感じに収まると信じているのです。自分の行動と周りの反応は別物なので切り離しておかないと、予想通りにならなかったときにまた落ち込んで「もっとこうしないと!」とますます強いべき子ちゃんになってしまいます。

自分で言うのもなんですが、私はかなり強いべき子ちゃんです。大概の人には勝てます。全然自慢にならないけど!
幸い自覚できているので、ことあるごとに「またその考え方になっている!今お前はどうしたいんだ?」と立ち止まったり「お前がしないといけないことなんて別に無いよ。やらなくったって周りはなんともならないよ」と落ち着かせる練習をしています。

きっと皆さんの中にも、皆さんの周りにもべき子ちゃんと思い当たる人がいるのではないでしょうか。べき子ちゃんのままでいても良いことはあまりないので、気付いた人はぜひ、考え方を和らげていく練習をしてみてください。「しないといけないこと」なんて、ほとんどありません。