10代の頃は「なんか嫌だな」と思うだけだったことが、2o代になると「なんか嫌だな、でもこうしたらできるかもしれない!頑張ろう」と思うようになって、30代半ばの今は「やっぱり嫌だな。そうか私はこれは嫌いなんだ」と思うようになりました。そのことに対して、改善しようとか克服しようとか、そういうことは思わなくなりました。「これは嫌」という自分を、もう受け入れるしかないなと思ったからです。
そう思うようになると、少し楽になります。でも生きていると、その嫌な場面は必ず巡って来るのだけど、それに対してまともに正面から向かったりはしません。そういうときは「意識をそらす」ようにしています。
「あ〜、また来たなぁ」と思ったら別のことを考えたり、体を動かしたりしてそれとは別の方向を向く。そうしているうちに必ずその場面は過ぎていきます。もうそれでいいんじゃないかと、というか、それしかないんじゃないかと思うようになりました。
具体的な例を挙げてみます。「人の目が気になって学校に行きたくない」ということに対して、人の目を気にしないようにするのはたぶんほとんど無理なことです。だから例えば、アメでもなめてみればいいんです。学校でアメをなめるのはきっとドキドキすることですよね。「バレないようにしなきゃ」とか「あら、これ美味しいな」とか、人の目を気にする以外の意識が生まれます。そうしているうちに時間は過ぎていきます。
具体的な解決になっていないじゃないか、という人もいると思いますが、私はこれこそ具体的な対処法だと思います。そうやって自分に合った対処方を色々と試していくことで、生き延びていく力がついていくのだと考えています。
ちょっと極端な例かもしれませんが、意識をそらすということはそういうことです。