関係すること

「コントロールするのではなく、関係する」という河合隼雄さんの言葉があります。

私はだんだん大人になってきて、これまでの経験からして「相手を変えることはできないし、コントロールできたとしても後に必ず歪みが出てくる」ことが分かるようになりましたが、それまでは「こうした方が相手にとって絶対良いに決まってる」とか「相手のことを思って」とか真剣にそう考えて行動をしていました。
相手も「そうかも。そうするわ!」と口では言っても結局そうはなりません。自分発信で変わりたいと思わない限り変われません。自分に置き換えてみてもそうだと思います。

そう考えるようになってから「やるって言ってたのにやってない!また裏切られた」と腹を立てたり落ち込んだりすることに「私はいま無駄なエネルギーを消費しているのでは…!」と気づいて、スッと切り替えられるようになりました。

でも、変えられないからといって放っておくわけにはいかないこともたくさんあります。その時に「コントロールするのではなく、関係する」ということを思い出すようにしています。
「関係する」ということを「関わり合いの中で折り合いをつけていったり、共に変化していく」というような感じで私は解釈しています。例えば、お互いが「まぁそれならいいか」という程度の納得ができるように擦り合わせていく。お互いにほどよい距離感を調節していく。などの作業をしていきます。
そのときに「絶対こうでなきゃ!」という思いが邪魔になるのですが、手放すのが難しい思いでもありますよね。でもそれは頑張って手放すしかないと思います。そこがいちばんの頑張りどころなのかもしれません。それさえ手放すことができれば、視野が広がるので必ず考え方に変化が生まれます。

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